最近、「インスタがあるから情報発信は十分」「ホームページでの情報発信はもう時代遅れ」「企業でない限り、ホームページを持つのは無意味」などの声をちらほら耳にするようになりました。
弊社がホームページ制作を手掛けていることもあり、こういった意見には違和感を覚えています。
これを良い機会と捉え、SNSとホームページの役割の違いについてお話させていただきたいと思います。
SNSでの情報発信での魅力
私が思うに、SNSの最大の魅力はその「コミュニケーション能力の高さ」にあると思います。
一つの投稿に対して、フォロワー(顧客)からのコメントにリアルタイムでやり取りができ、さらに「いいね」の数で人気の度合いが一目で分かるため、非常に強いアピール力を持っています。
実は、メッセージのやり取り自体は、ブログ機能を使ったホームページでも可能です。
弊社のサイトもWordPressで作成していますが、コメント機能は付けていません。
これは、ブログがメインのサイトではないため、コメント機能を必要としていないこと、また仮に設置してもSNSほど頻繁にコメントをいただけるとは思っていないからです。
現代はSNSに慣れた時代ですので、ホームページにコメントを残すのは少し敷居が高いのではないかと感じています。
そういった点では、ユーザーとのコミュニケーションを取る手段としては、SNSの方が優れていると考えています。
ホームページの利点について
SNSのコミュニケーション能力だけで十分に情報発信ができる方もいるかもしれませんが、私としては「着地点(コンバージョン)」を明確にするのは難しいのではないかと感じています。
一概には言えませんが、SNSを利用する人は、特定の情報を調べるためというより、なんとなくスマホで見て興味や共感のある投稿に「いいね」を押すことが多いのではないでしょうか。
一方、ホームページを閲覧する理由は「今、知りたい情報を調べるため」であることが多いと思います。
例えば、
「営業時間は何時から?」
「定休日はいつ?」
「料金はいくらくらいかかるの?」
「どんなサービスを提供しているの?」
など、具体的な情報を求める場合です。
ホームページ制作において重要なのは、先ほど述べたように、着地点や目標(専門用語では「コンバージョン」と言います)を明確に定め、その達成に向けた誘導の仕組みを考えることです。例えるなら、家を設計する際に家事動線を考えるようなものです。
ですので、「SNSで情報発信すれば十分」とは言えず、SNSとホームページは似て非なるものであり、本質や役割が全く異なるという認識を持つことが重要だと考えています。
以下は、一般的に言われているホームページの主な利点です。
信頼性の向上: ホームページは、企業やブランドの公式な情報発信源として信頼性を高める手段です。SNSだけでは、顧客に与える印象が一時的になりがちですが、ホームページがあることで、ブランドの信頼感が高まります。
情報の網羅性: ホームページは企業やサービスに関する詳細な情報を包括的に掲載できる場所です。製品情報や会社概要、問い合わせ先など、SNSには収まりきらない多くの情報を提供できます。
SEO対策: 検索エンジンで見つけてもらうためには、ホームページが重要です。SNSは検索エンジンの結果に上位表示されにくく、特に細かいサービスや製品を検索しているユーザーには届きにくいです。
コンテンツ管理の柔軟性: ホームページでは自由なデザインやコンテンツ配置が可能です。SNSではプラットフォームのルールに従う必要がありますが、ホームページなら独自のブランドイメージを自在に表現できます。
長期的な資産: SNSの投稿は流れていきやすく、一度見逃されると再度見てもらうのが難しいです。一方、ホームページは一度作成すれば、継続的にアクセスされる長期的な資産となります。
SNSとホームページを組み合わせた最適な集客・宣伝方法
SNSは情報拡散やユーザーとのコミュニケーションに強みがあります。
一方、ホームページは企業の本質的な価値や情報をしっかりと伝えるための広告媒体です。
SNSを活用して、より広い範囲で集客を行い、見てもらいたい重要な情報はホームページで確認していただく。
これこそ、双方を効果的に組み合わせた宣伝方法ではないでしょうか。