アクセス解析レポート再開の経緯

保守管理サポートをご契約のお客様向けに、サイトのアクセス解析レポート（以下、レポート）の提供を再開することを決定しました。

これまでレポート提供を一時停止していた理由として、2023年7月にユニバーサルアナリティクス（以下、UA）からGoogleアナリティクス4（以下、GA4）への切り替えが挙げられます。

レポート停止の理由：
UAでは解析内容やレポートの作成に慣れておりましたが、GA4ではレポートの見方や操作方法が大きく異なり、従来容易に確認できていた解析結果がすぐに把握できなくなってしまいました。
その結果、レポートをお客様ごとに作成・提出するには、労力と時間を要するようになり、サービス提供において利益を確保することが難しい状況となっておりました。

ただ、サイトオーナー様にとってアクセス解析データは非常に重要な情報です。このデータが、サイトの今後の展開や方針を考える材料になります。
また、レポートをご提出することで、その内容を基にお客様と具体的な課題や今後の計画について話し合う場を持てることも、非常に重要であると考えておりました。

こうした思いから、GA4の操作方法を独自に調査し、ようやくお客様にお届けできる内容を整えることができました。
これを機に、アクセス解析レポートの提供サービスを再開させていただく運びとなりました。

前置きが長くなりましたが、具体的にどのような内容のレポートを提出するのかご説明いたします。
弊社がご提供するレポートは、GA4のデータ探索機能を活用し、解析結果をお客様に分かりやすくお伝えするものです。

データ探索機能の活用の理由

データ探索機能を活用する理由は、条件を柔軟に組み合わせることで、さまざまな角度から解析結果を確認できるためです。これにより、より深い洞察が得られ、サイト運用に役立つ情報を提供することが可能になります。

例を挙げますと、

Y行に「デバイス」「ページタイトル」を設定。
X列に「総ユーザ数」「セッション」「エンゲージのあったセッション数」「エンゲージメント率」「セッションあたりの平均エンゲージメント時間」を設定。

こちらの設定では以下の表が完成します。

ページタイトル

デバイス別（パソコン・スマホ・タブレット）毎の各ページアクセス状況が確認できます。

簡単にX列に設定した項目の解説をします。

総ユーザー数：サイトを訪れた延べ人数。同じ人が何度訪問しても1人としてカウントされる。

セッション数：ユーザーがサイトを訪問してから離れるまでの一連の行動の回数。

エンゲージメント：ユーザーがページ内で何らかのアクション（クリックやスクロールなど）を行ったセッションの数。

エンゲージメント率：セッション全体のうち、エンゲージのあったセッションの割合。

セッションあたりの平均エンゲージメント時間：各セッションで、ユーザーがどれくらいの時間アクションを行ったかの平均。

その他、レポート内容の解説

その他にも以下のレポート内容を準備しました。
画像と簡単に解説します。

デバイスとブラウザ別での計測値

このレポートでは、デバイス別（パソコン・スマホ・タブレット）とブラウザ別のアクセス状況を確認することができます。
総ユーザー数、セッション数、エンゲージメント率、セッションあたりの平均エンゲージメント時間などの指標が表示されています。
これにより、どのデバイスやブラウザを利用したユーザーが多いのか、そしてそれらのユーザーがどの程度サイトと関わっているかを分析できます。

参照元別の計測値

このレポートでは、デバイス別（パソコン・スマホ・タブレット）ごとに、各参照元（トラフィックの流入元）でのユーザーの行動を詳細に示しています。
トラフィックの流入元の詳細は以下です。

1. Organic Search（自然検索）
• GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、広告ではない検索結果からの訪問です。
• 例: 「伊勢市 ホームページ制作」でGoogle検索を行い、クリックしてサイトを訪問。

2. Direct（ダイレクト）
• ブラウザのアドレスバーにURLを直接入力する、またはブックマークから訪問した場合。
• 例: 「https://example.com」と直接入力して訪問。

3. Referral（参照元）
• 他のウェブサイトに掲載されたリンクを経由して訪問した場合。
• 例: パートナー企業やブログ記事からのリンクをクリック。

4. Paid Search（有料検索）
• 検索エンジン上の広告からの訪問です（Google広告やYahoo!広告など）。
• 例: 「伊勢市 ホームページ制作」で検索した際に表示された広告リンクをクリック。

ページ別のイベントとセッションあたりのイベント数

このレポートは、各セッション内で発生したイベントの種類と頻度を計測し、サイトでのユーザー行動を分析するためのものです。
「セッションあたりのイベント数」を軸に、どの行動がどの程度行われているかを視覚的に確認できます。

イベント名の解説

1. page_view（ページビュー）
• ユーザーがページを訪問した際にカウントされるイベントです。
• サイトの各ページがどれだけ見られているかを把握するための基本指標です。

2. user_engagement（ユーザーエンゲージメント）
• GA4独自のイベントで、一定時間サイトに滞在したり、ユーザーが何らかの操作をした際に記録されます。
• ユーザーがどれだけ積極的にサイトに関与しているかを示します。

3. scroll（スクロール）
• ページを一定の割合以上（90%など）スクロールした際に記録されます。
• ページの内容がどの程度読まれているか、ユーザーが興味を持っているかを測定できます。

4. click（クリック）
• ボタンやリンクをクリックした際にカウントされます。
• 特定のコンテンツや機能の利用頻度を確認するために重要です。

5. session_start（セッションスタート）
• ユーザーが新たにサイトを訪問し、セッションが開始されたときに発生します。
• サイト訪問の開始回数を示します。

オーガニック検索

このレポートは、Googleのオーガニック検索からサイトに訪問したユーザーの行動を分析するものです。以下の項目について説明します。

各項目の解説

1. Googleのオーガニック検索の表示回数
• 検索結果に表示された回数です。ユーザーが検索クエリを入力した際、サイトが検索結果に表示された頻度を示します。

2. Googleのオーガニック検索のクリック数
• 検索結果でサイトがクリックされた回数を表します。サイトに対するユーザーの関心を測る重要な指標です。

3. Googleのオーガニック検索のクリック率
• 表示回数に対してクリックされた割合（クリック数 ÷ 表示回数 × 100）です。CTR（Click Through Rate）とも呼ばれ、検索結果でどれだけ効果的にユーザーを誘導できたかを示します。

4. Googleのオーガニック検索の平均掲載順位
• 検索結果でサイトが表示される平均的な順位を示します。順位が低いほど上位表示されていることを意味します。

最後に

GA4を活用したアクセス解析レポートの再開により、クライアント様がサイトの運営においてより的確な意思決定を行えるよう、弊社はサポートさせていただきます。
解析データを基にした改善提案を通じて、サイト運営の効果を最大化し、お客様のビジネス成長に貢献できればと考えております。
ご不明点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。今後ともよろしくお願いいたします。