ドローン国家資格取得のためスクールに行った話(実地編) | 株式会社ナカガワウエブ制作所

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ドローン国家資格取得のためスクールに行った話(実地編)

公開日:
社長 中川理

学科に引き続き、今回は二等操縦士の実地(主に実技)講習についてお話しします。

私は実務で何度もドローンを飛ばしてきた経験があります。そのため、基礎的な飛行に関しては特に問題はないだろうと、多少の自信を持って臨みました。ただし、過信せず、謙虚に学ぶ姿勢を忘れないよう心がけていました。

最初の落とし穴:8の字飛行

実技講習では、私自身の技術が足りていなかったことも原因ではありましたが、意外な落とし穴に直面しました。それが「8の字飛行」です。

課題として出されたのは、直径5メートル程度の円を8の字に繋げ、そのラインに沿って正確に飛行させるというものです。使用する機体はPhantom 4で、そこそこ大きなサイズの機体です。この大きな機体を、わずか3メートルという小さな円に沿わせて飛行させるには、非常に繊細なスロットル操作が求められます。

私は8の字を飛行させる際、少し進んでは止まり、軌道を修正するという動作を繰り返していました。しかし、この方法では滑らかさに欠け、講師の方の判定では「マイナス15点〜20点くらい」との評価でした。実務では特に意識しなかった操作精度の重要性を痛感する課題となりました。
ここでのマイナス20点というのは、実地試験においてかなり痛手となる点数です。実地試験は70点以上で合格となるため、一気に20点を失うと、残りの実技審査、机上試験、口述試験でほとんど取りこぼしが許されない、まさに「崖っぷち」の状況に追い込まれてしまいます。

マイナス点を減らすための作戦:モード切り替え

単純にマイナス点を減らすためには、飛行技術をある程度まで向上させる必要があります。そこで私が取った作戦は、プロポ(送信機)の操作モードを「モード1」から「モード3」に切り替えることでした。

モード1では、左側のスロットルで「前進」と「旋回」を交互に操作するため、どうしても「少し進んでは止まる」という動きになりがちです。しかし、スムーズに進みながら旋回させるには、片方のスロットルで前進しつつ、もう片方のスロットルで旋回を同時に操作する必要があります。この操作を実現するためにはモード3が適していると判断しました。通常の人はモード2が一般的ですが私は左利きのため、微妙な操作が出来る左手で前進と左右移動が出来るモード3にしました。

理屈としてはシンプルですが、これが非常に難しい。
今まで慣れ親しんだモード1をやめ、一日や二日でモード3に切り替えるのは相当な苦労がありました。それでも、「他に選択肢はない」と覚悟を決め、モードを切り替え、ゼロから操作を学び直すことにしました。
空いた時間はなるべく8の字飛行の練習に当てたり、帰ってからも事務所内で所有しているMavicMiniを使って8の字飛行の練習をしました。

もう一つの落とし穴:異常事態における飛行

落とし穴は、「8の字飛行」だけではありません。もう一つの大きな課題が「異常事態における飛行」です。

この課題では、ドローンの水平機能や位置安定機能をOFFにした状態で、指示された位置まで前進と横移動のみで飛行を行い、最後には帰還の指示があったら、着地点に着地させるという内容でした。一見するとシンプルな課題に思えたため、私もそこまで苦労はしないだろうと考えていました。
しかし、実際に取り組んでみると、安定しない機体をホバリングさせるだけでも非常に難しく、さらに、離れた位置から目標地点の真上を飛行させる操作が想像以上に大変でした。位置安定機能がOFFのため、機体がふらつき、距離感を掴むのが難しく、結果として目標地点から大きくずれた位置を飛行してしまいました。

一発不合格の恐怖

何より厳しいと感じたのは、ホバリングが完了した後に、不合格範囲に入ってしまうと即不合格となる点です。この不合格範囲というのは、着地点の上半分、左右に外れた位置に設定されています。
つまり、試験の最後の最後で、一発不合格になるという恐怖が常につきまといます。慎重に飛行を進めてきたとしても、着地の際にわずかでも範囲を外れれば全てが水の泡になってしまう。この緊張感は相当で安定しない機体に加え、手元も震えて安定がしません。

実技試験の解説動画

以下、動画で実技試験の詳細が解説されています。
ご興味がある方はぜひご覧ください。

参照元:ドローン国家試験「二等実技試験をCGで完全解説!」国土交通省(ドローン日記様)

実施試験直前の感想

3日目はいよいよ実地試験本番を迎えることになります。
当初は、「3日目が終われば実地試験も自然と終わっているだろう」と、どこか気楽に考えていました。しかし、いざ試験が目前に迫ると、自分に試験をパスするだけの技能が本当に備わっているのか、疑問が残ります。正直なところ、「あと1日か2日、自主練習でもいいから、みっちりと練習する時間が欲しい」というのが感想です。
試験に出される課題の難しさや、自分の操作技術の未熟さを痛感し、「1回か2回は不合格になる覚悟を持たなければならない」と思い、試験に臨む前から、どこか崖っぷちに立たされているような心境でした。
とは言っても弱気なことばかり言っていられないので、今の自分に出来る最善を尽くす事が大切なので余計なことは考えずに試験に臨みことです。

ウェブデザイナー兼コーダー 社長 中川理

ナカガワウエブ制作所の代表取締役の中川です。
普段は主にサイトデザインからコーディング作業を担当しております。
カメラマンもしたり、ドローンを飛ばしたりとマルチに活躍しております。
何でもお気軽に私にご相談ください。