前回の記事「ドローン国家資格を取得します」で少し触れましたが、このたび二等無人航空機操縦士(以下、二等操縦士)の資格を取得するために、斎宮の森ドローンスクールで講習を受けることにしました。
斎宮の森ドローンスクールを選んだ理由
単純な理由ですが、資格取得に必要な費用を必要最低限に抑えられると考えたからです。
他のスクールでは、民間の資格を持っていない場合は初心者扱いとなり、講習料が割高になってしまいます。その一方、斎宮の森ドローンスクールでは私の様に業務で扱っている場合は、経験者基準を満たした講習内容で受講できるため、結果的に必要最低限の費用で済むと判断しました。
※経験者の基準値は変わる可能性があるので直接スクールまでご確認ください。
基本講習に加えて、私の場合は業務で使用するため、「目視外飛行」や「昼夜限定変更(夜間飛行)」に関する講習も受講しました。
スクールに通う前の感想としては、「経験者だから、それなりの知識と技能はあるし、資格取得は割と簡単だろう、学科は多少勉強が必要かもしれないけれど、実技については大きな問題はないだろう」と、若干甘い考えを持っていました。
スクールの講習内容について詳しく触れることはできませんが、一つ言えるのは、
「行って本当に良かった!」ということ。そして、「資格取得は甘くなかった」ということです。
学科講習を受けて良かった事
学科について詳しくは触れませんが、これまで漠然としていた基準を明確に理解することができ、しっかりとした知識を身につけることができました。
例えば、これまで経験してきた飛行申請に関することです。私は、ドローン情報基盤システム(DIPS)を使って飛行申請を出し、修正指示が来るたびにその都度修正を行い、最終的に飛行許可を得るという流れで対応してきました。しかし、正直なところ、なぜ申請が差し戻されたのか、その理由が分からないまま指示通りに修正を繰り返していたのが実情です。今回の学科講習を通じて、このような基準やルールを正確に理解できたことで、より自信を持って対応できるようになりました。
「知らない」では済まされない責任
知識がない、つまり「知らない」ということは、結果として犯罪を犯してしまう可能性につながります。
例えば、機体登録を済ませていたとしても、登録記号を機体本体に表示(シールなどを貼る)しなければなりません。もし登録記号を表示せずに飛行させた場合、違反行為として50万円以下の罰金が課されます。また、飛行申請を取らずに特定飛行(例:夜間に目視内で自宅上空を飛ばすなど)を行った場合は、30万円以下の罰金が科されます。
特に報酬を受け取るプロとして案件を遂行する場合、「知らなかった」では済まされないのです。スクールの講師の方も、「ドローンを取り巻く法規制はまだまだ改正が繰り返されている分野です。以前は許されていたことでも、現在は犯罪と見なされるケースが多々あり、経験者であっても最新の法規制を十分に認識していない方は多いと思います。」と仰っていました。
正直なところ、私自身も「何が許されていて、何が違反なのか」という部分について、曖昧な点が多く不安を感じていました。そのため、「業務で万が一犯罪を犯してしまうくらいなら、いっそドローン事業を辞めてしまおう。」と考えたこともあります。しかし、スクールでの学びを通じて基準やルールを理解し、こうした不安を解消する一歩を踏み出せたと感じています。
「そんなことまで試験に出るの?」という感想
講習を受けていて、「そんなことまで試験に出るの?」と驚いた分野がいくつかありました。
例えば、飛行機やヘリコプターの模型操縦方法について学ぶ場面です。舵操作がエレベーターで回転角がピッチ、機体の動きは上下する、旋回させたいときは舵操作をエルロンでロールさせ、さらにエレベーター操作でピッチを上げる、といった内容です。正直なところ、「ドローンを飛ばすのに、なぜこの知識が必要なの?」と疑問に思いましたし、今まで聞いたことのない分野だったこともあり、内容がほとんど頭に入ってきませんでした。
さらに、天気図の見方や気象条件による気流の変化についても学びました。中学生の頃に授業で何となく習った記憶がある程度で、今では「晴れ」「曇り」「雨」、そして「風が強いか弱いか」くらいしか意識したことがありませんでした。
これから受ける学科試験
学科試験の内容には、これまであまり気にしてこなかったことや、全く知らなかったことがたくさん含まれています。そのため、「50歳手前のおじさんが、本当に全部覚えられるのか?」という不安を正直感じています。
ちなみに、この記事を書いている12月4日現在、私はまだ学科試験を受けておらず、現在進行形で勉強中です。試験は近日中に受ける予定ですが、結果が「合格」か「不合格」かにかかわらず、またその経験を記事としてお伝えしたいと思います。